2025/05/25 10:44

うんすんかるたという遊びが熊本県人吉市にあることは知っていたのですが、


なかなか行く機会を作れないでいました

先日大学時代の友人とボードゲームをしていた際に、
なんとなく熊本にうんすんカルタなる遊びがあることを伝えると、
「来月に実家帰るからその時に一緒に帰る?」と言ってもらえ、
一緒に帰省がてら熊本県人吉市に行けることになりました
しかも彼の実家の場所が日本で初めてかるたが作られたと言われる福岡の大牟田市で、
伝統ゲームとの不思議な縁を感じました

実家に泊めていただきご飯までごちそうになって至れり尽くせりでした
泊めていただいた友人とそのご家族には深く感謝しています

熊本県人吉市のうんすんかるたの家という資料館と三池カルタ・歴史資料館を目指して二泊三日で行ってきました。


福岡空港に着いてすぐに食べた天麩羅処ひらお本店のうま海定食
魚の天ぷらがフワフワで最高に美味しかったです

福岡駅で見つけた面白いポスト


福岡から熊本県人吉市までは車を借りていきました
長い道中でしたが友人に運転していただきありがたかったです


熊本県人吉市に着いて食べたお食事処いつきの塩鮭定食
これだけの定食で800円には驚きました
しかも唐揚げもしっかりサイズで美味しかったです

ついにここからうんすんかるたの家を目指して歩きます
道中には至るところにうんすんかるたのモチーフがあって面白かったです


うんすんかるたの家に向かう途中の石畳にうんすんカルタのタイルがありました
これだけでなくしばらく歩くといくつも違ううんすんかるたのタイルを見つけることができます


公共トイレにはうんすんかるたののれんが掛かっていました
うんすんかるたを押し出していて面白いなと感じました

そんな中なんとなく立山商店というお茶屋さんに入りました
平台に並んでいるお茶を眺めていると、
壁にうんすんカルタについての資料が掛かっていました


うんすんカルタが紹介された昔の新聞記事のようです
「うんすんカルタあります」の記載に驚いたとともに、
ここでうんすんカルタを手に入れられることが嬉しかったです

京極夏彦さんがうんすんカルタの大会に参加されたことがあったというのはかなり驚きました


その後、うんすんカルタを買おうと思いお店の方に話しかけたところ、
担当してくれた方がうんすんカルタについてかなり詳しい方で、
いろいろと教えてくれました

現在は3月と11月に大会が開かれているそうで、
3月はマスターズの大会でゆるい雰囲気で開催されているそうです
11月は世界大会でポルトガルや南アフリカからも参加者がいるそうです
(立命館アジア太平洋大学の学生も来るそうです)

京極夏彦さんなど妖怪系の作家さんやその編集者さんも来たりするそうで、
たまに関東からも参加者がいるとのことでした

4人で1チームですが、1人からでも参加はできるそうで、
「うんすんカルタは運やから」と言っていたのが印象的でした
「おけいこをいっぱいやっている人のところに運が来る」とも言っていて、
おけいこ会も開かれていたり、地元の小学校に教えに行ったりもしているそうです

その話の流れでうんすんカルタを買おうと思ったのですが、
なんと10個ほど買われてしまって売り切れていましたが、
後日遊び方の資料とともに郵送してくれることになりました

お店のおばちゃん:「いつ帰るの?」
私:「明日ですね」
お店のおばちゃん:「ちょうど今週末にゲームマーケットがあるから、そこでうんすんカルタが出るから行くと良いよ」
私:「!」

まさかの東京で行われるイベントに出店するそうで、
そこでうんすんカルタの体験会が行われるとのことでした

ちょうどゲームマーケットには行く予定であることを伝えるとおばちゃんも喜んでくれたのは嬉しかったです

そしてうんすんカルタの家に行きました


郵便局のバイクが置いてあったのは謎ですが、
無人で一般開放されている状態でした

3階が資料館になっていて、うんすんカルタ保存会の活動や大会の歴代優勝者について書かれていました

特に「ウンスンカルタの名人は上手な人ではありません。また一緒にカルタを打ちたいなぁと思わせる人です」という言葉は良かったです

歴史的な話も書いてありました

2階はこんな場所になっていて、椅子が8脚あることから恐らくここでうんすんカルタのおけいこ会をやるのではないかと思いました

そのあとは偶然見つけた川に行ってみたり、人吉城の跡地に行ったりしました


偶然見つけた流れのはやい川
川下りをする人たちもいたり、良さげな川でした

人吉城の跡地
かなり静かで自然が豊かな素敵な場所でした

その日はそのまま帰宅しました

翌日は「三池カルタ・歴史資料館」に行きました


建物にトランプをモチーフにしたマークが埋め込まれていて面白いなと感じました

「三池カルタ・歴史資料館」自体は撮影禁止となっていたので写真は撮れませんでした

世界各国のトランプが集まっていて、トランプの構成の違いや各マークの意味などかなり詳細に書かれていて面白かったです
かるた自体の歴史ならびにかるたと大牟田市の歴史や
当時のポルトガルでトランプが遊ばれていた様子の再現蠟人形などもあって興味をそそられました

うんすんカルタの展示はもちろん、インドネシアの「オミ・トランプ」や貴重な古いタロットカードなど
恐らく日本ではここでしか見れないトランプの展示もあって
貴重な体験になりました

企画展では昭和のトランプも展示されていて、
全てのカードがテレホンカードになっているトランプセットなどがあって
「日本でこんなトランプが売ってたんだ」と感慨に浸りました

物販では日本最古のトランプ「天正カルタ」を復元したトランプセットや図録が売っていて、
記念に買うことにしました
「天正カルタ」は1枚だけ残っていて、それをもとに全てのカードを復元されたとのことで、
担当された方たちの大変な苦労が伺えます


今回の旅の最後に食べた「福龍軒」のラーメン

意外とあっさりしている上に麺も極細ではなく細麺でしっかりと食感があり、
想像していた博多ラーメンとは違くて驚いたとともに、絶品で最高でした
一緒に頼んだ餃子も野菜がたっぷり入っていて美味しかったです

そして来る5/18にゲームマーケットへ向かいました
知人が出店していたので先に挨拶へ伺い、うんすんカルタが出店する伝統ゲームのブースへと向かいました


うんすんカルタの体験会をやっていて、私もギリギリ最後の回に滑り込むことができました
うんすんカルタ自体は理解するのが容易ではないゲームなのですが、
説明をかなり工夫されていて、
最初は簡単なルールから段々ルールを増やして本来のルールに近づけていくような説明の仕方はわかりやすく、
今後私も取り入れていこうと思いました


チーム分けが決まると各チームで同じハッピを着るのも良いアイデアだと思いました
(写っているのは私です)
チームが分かりやすくなるうえに連帯感も生まれます


実際に遊んだ感想としては「日本のトランプ系のゲームで最高峰ではないか」と感じるほど面白かったです
8人で遊び4vs4のチーム構成が上手く効いていて、
連帯感も出る上に駆け引きも素晴らしく、一発逆転の要素も織り込まれているので一晩中遊びたくなるようなゲームに仕上がっています

海外のトランプゲームをうまく日本人に合うように調和させていて、
もう少しこのゲームの知名度が上がっても良いのではないかと感じました

ただ、実際にプレイするには8人集めなきゃいけなかったりカードの入手が容易ではないなど、
プレイに当たってのハードルはあるとは思います

それを乗り越える価値があるほどの魅力があふれるゲームであることもここに記しておきます

今回は熊本県人吉市から東京のゲームマーケットでうんすんカルタを巡った話を綴りました
調査を目的とした旅もとても楽しく、
次回もこういった旅を考えているのでまた旅に出たときにでもその話をまとめようと思います

ここまで読んでいただいたすべての方に深く感謝申し上げます


P.S.
私を快く送り出してくれた妻ならびに実家に泊めていただいた友人とそのご家族には感謝してもしきれません
重ねてお礼を申し上げます